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損益分岐点をExcelで計算する方法|セル・数式・グラフの作り方
固定費・単価・変動費から損益分岐点をExcelで計算。入力セル、数式、散布図の作り方、限界利益率・安全余裕率の表示まで、独自の数値例で確認できます。
損益分岐点は250個・25万円。300個売ると営業利益は2万円です。
Excelに下のセルと数式を入力して再現します。単一商品を扱う学習用の例です。Excelファイルの配布ではなく、自分で表を作る手順を掲載しています。Excelを使わず計算したい方は無料の損益分岐点計算ツールをご利用ください。
1. 固定費・単価・変動費・販売数量を入力する
新しいシートのA列に項目名、B列に数値を入力します。金額は円、期間は1か月に統一。数値に「円」「個」は含めません。
| セル | 項目名 | 入力値 |
|---|---|---|
| B2 | 固定費(円/月) | 100,000 |
| B3 | 販売単価(円/個) | 1,000 |
| B4 | 単位変動費(円/個) | 600 |
| B5 | 想定販売数量(個/月) | 300 |
固定費・変動費・数量は0以上、販売単価は0より大きい数を使います。単価と単位変動費は販売数量によらず一定とします。実務の固定費・変動費の区分は、会計上の売上原価・販管費の区分と必ずしも一致しません。
2. 数式を入力して損益分岐点と営業利益を求める
次の数式を指定セルに入力します。B8とB14は表示形式を「パーセンテージ・小数点以下2桁」にしてください。数式に×100を足す必要はありません。
| セル | 求めるもの | 入力する数式 | 結果 |
|---|---|---|---|
| B7 | 単位限界利益(円/個) | =B3-B4 | 400 |
| B8 | 限界利益率 | =IF(B3<=0,"",B7/B3) | 40.00% |
| B9 | 損益分岐点販売数量(個) | =IF(B7<=0,"",B2/B7) | 250 |
| B10 | 損益分岐点売上高(円) | =IF(B7<=0,"",B9*B3) | 250,000 |
| B11 | 想定売上高(円) | =B3*B5 | 300,000 |
| B12 | 変動費合計(円) | =B4*B5 | 180,000 |
| B13 | 営業利益(円) | =B11-B12-B2 | 20,000 |
| B14 | 安全余裕率 | =IF(OR(B11<=0,B7<=0),"",(B11-B10)/B11) | 16.67% |
| B15 | 利益0以上の最小整数数量(個) | =IF(B7<=0,"",ROUNDUP(B9,0)) | 250 |
B7の400円は、1個販売するたびに固定費の回収と利益に充てられる金額です。10万円÷400円=250個。率を使うなら10万円÷0.4=25万円です。限界利益・限界利益率の違いも確認できます。
IFで条件に応じて結果を分け、単位限界利益が0以下なら損益分岐点を空欄にします。空欄は「0円で黒字になる」という意味ではありません。固定費が正なら、この前提では販売を増やしても固定費を回収できません。売上0では安全余裕率も算出しません。
B15は「営業利益が0以上」の最小整数数量です。「営業利益が0を上回る」数量は、損益分岐点が整数ちょうどなら、さらに1個必要です。途中の値を丸めず、表示桁数だけを調整して検算してください。
3. 散布図で売上と総費用の交点を描く
- D1〜G1に順番に「販売数量」「売上高」「総費用」「固定費」と入力します。
- D2〜D9に、
0、100、200、250、300、400、500、600を上から入力します。 - E2に
=$B$3*D2、F2に=$B$2+$B$4*D2、G2に=$B$2を入力し、E2:G2を9行目までコピーします。$付きの参照は固定し、D2はD3、D4…へ変化させます。 - D1:G9を選択し、挿入メニューから「散布図」の直線付きの種類を選びます。各系列のX値をD2:D9、Y値をE2:E9、F2:F9、G2:G9にします。
- 横軸名を「販売数量(個)」、縦軸名を「金額(円)」にし、凡例を表示。売上高と総費用が250個・25万円で交わることを確認します。
250個の前後は数量の間隔が違うため、横軸を数値として扱う散布図を使います。数量を等間隔に並べる通常の折れ線グラフと区別してください。メニュー名はExcelの版や端末で異なる場合があります。
4. 数字を変えて検算する
- B5を250にすると、売上25万円−変動費15万円−固定費10万円=利益0円です。
- B5を200にすると、利益は−2万円、安全余裕率は−25%です。負の値をエラーとして消さないようにします。
- B5を300に戻し、B3を1,200にすると、単位限界利益600円、限界利益率50%、損益分岐点売上高20万円、営業利益8万円になります。必要最小整数数量は167個です。
- B3を600にすると、単位限界利益は0円になり、B9・B10・B14・B15が空欄になります。売れた数量にかかわらず固定費10万円が残ります。
初期値はB2=100000、B3=1000、B4=600、B5=300です。複数商品、追加設備費、値下げによる需要変動はこの単純な表の範囲外です。試験対策では、条件から使える式を選ぶ練習につなげましょう。
よくあるつまずき
- 40%のはずが4,000%になります
- B8の式はB7/B3のままです。パーセンテージ表示を使い、式で100倍しません。
- 数式が文字のまま出ます
- 表示形式が文字列になっていないか、先頭にアポストロフィが付いていないか確認します。標準の表示形式へ変更し、半角の「=」から数式を再入力してください。
- 例と結果が違います
- 円と万円、単位変動費と変動費合計、月額と年額の混在を確認。売上高を求める式と数量を求める式では分母が異なります。
操作の参考資料
Excelの操作はMicrosoftのIF関数の説明と散布図と折れ線グラフの違いを参照しています(2026年9月16日確認)。数値例とセル構成は当サイト独自の学習用です。