最終更新:2026/08/27
例題を見る前に:出題形式のおさらい
GMAP-BFはすべて4肢択一です。記述はありません。1問あたり約45秒で、設問を読み、4つの選択肢を比べ、判断します。
以下は本番の形式に沿った例題です。先に自分で答えを決めてから解説を読んでください。読むだけだと、分かった気になって終わります。
例題1:経営戦略
問 PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)において、市場成長率が低く、相対的市場シェアが高い事業の扱いとして最も適切なものはどれか。
- (A) 成長が見込めないため、直ちに撤退すべきである
- (B) 追加投資を続け、市場全体の拡大を待つべきである
- (C) 生み出す資金を、他の成長事業へ振り向けるべきである
- (D) 市場シェアをさらに高めるため、大規模な設備投資を行うべきである
解答:(C)
市場成長率が低く相対シェアが高い事業は「金のなる木」です。成熟市場なので大きな追加投資は不要な一方、高いシェアから安定した資金を生みます。この資金を「問題児」や「花形」に回すのがPPMの考え方です。
(A) は資金源を失う判断で誤り。(B)(D) は成熟市場に過剰投資する判断で、いずれも回収が見込めません。
ひっかけの型:花形(成長市場×高シェア)と金のなる木(成熟市場×高シェア)の取り違えを狙っています。市場成長率が高いか低いかを、必ず設問文で確認してください。
例題2:マーケティング
問 新製品の導入時に、あえて高い価格を設定して早期に開発費を回収する価格戦略はどれか。
- (A) ペネトレーション・プライシング
- (B) スキミング・プライシング
- (C) キャプティブ・プライシング
- (D) ロス・リーダー価格
解答:(B)
スキミングは「上澄みをすくう」の意味で、価格に敏感でない層から先に高い価格で回収する戦略です。
| 戦略 | 内容 |
|---|---|
| ペネトレーション | 低価格でシェアを一気に取りにいく |
| スキミング | 高価格で早期に開発費を回収する |
| キャプティブ | 本体を安く、消耗品で継続的に稼ぐ |
| ロス・リーダー | 目玉商品を安くして集客する |
ひっかけの型:ペネトレーションとスキミングは方向が正反対です。逆に覚えていると、関連する問題をまとめて落とします。
例題3:人的資源管理
問 職務等級制度の説明として最も適切なものはどれか。
- (A) 従業員が保有する職務遂行能力の高さに応じて等級を決める
- (B) 担当する仕事の価値の大きさに応じて等級を決める
- (C) 勤続年数の長さに応じて等級を決める
- (D) 直属の上司による主観的な評価のみで等級を決める
解答:(B)
職務等級制度は「仕事の価値」で等級を決める仕組みです。(A) は職能資格制度の説明で、こちらは「人の能力」を基準にします。
この2つは頻出の混同ペアです。「職務=仕事」「職能=能力」と、漢字で紐づけると取り違えません。
ひっかけの型:正解の隣に、対になる概念の説明を置く。最も基本的で最も引っかかりやすい作りです。
例題4:組織行動学
問 ハーズバーグの二要因理論において、「衛生要因」の性質として適切なものはどれか。
- (A) 満たされるほど満足感が高まり続ける
- (B) 不足すると不満につながるが、満たしても満足にはつながりにくい
- (C) 達成感や承認など、仕事そのものから得られる要素である
- (D) 動機づけ要因と同じ軸の上にあり、両者は連続している
解答:(B)
衛生要因(給与・労働条件・対人関係など)は不満を防ぐ要因であって、満足を生む要因ではありません。満足を生むのは動機づけ要因(達成・承認・成長)です。
(A) は衛生要因を動機づけ要因のように扱った誤り。(C) は動機づけ要因の説明。(D) は二要因理論の核心(両者は別の軸にある)を否定しています。
ひっかけの型:「給与を上げれば満足が高まり続ける」という常識的に思える選択肢を置く。理論を知らないと選んでしまいます。
例題5:企業会計
問 固定費600万円、売上高1,000万円、変動費600万円の企業の損益分岐点売上高はいくらか。
- (A) 1,000万円
- (B) 1,200万円
- (C) 1,500万円
- (D) 2,000万円
解答:(C)
損益分岐点売上高は固定費 ÷ 限界利益率で求めます。
- 限界利益=売上高 − 変動費=1,000 − 600=400万円
- 限界利益率=400 ÷ 1,000=0.4
- 損益分岐点売上高=600 ÷ 0.4=1,500万円
ひっかけの型:変動費率(0.6)で割ると600÷0.6=1,000万円となり、(A) が正解に見えます。割るのは限界利益率です。
例題6:ファイナンス
問 WACC(加重平均資本コスト)の算出において、負債コストにのみ (1−税率) を掛ける理由として最も適切なものはどれか。
- (A) 債権者は株主より税率が低く設定されているから
- (B) 支払利息は損金となり、税金を減らす効果があるから
- (C) 政府が負債による調達を補助しているから
- (D) 株主資本には調達コストが発生しないから
解答:(B)
支払利息は損金に算入されるため、その分だけ法人税が減ります。これを節税効果(タックス・シールド)と呼び、負債の実質的な調達コストを引き下げます。
一方、配当は税引後利益から支払われるため、株主資本コストには節税効果がありません。だから税率調整をしません。
ひっかけの型:(D) のように「株主資本にコストはない」と思わせる選択肢が出ます。株主が期待する利回りは、会社にとって明確なコストです。
例題から見える、GMAP-BFの出題の癖
6問を通して、選択肢の作られ方には共通の型があります。
- 対になる概念を並べる(花形/金のなる木、職能/職務、動機づけ/衛生)
- 常識的に正しそうな誤りを置く(給与を上げれば満足が続く、株主資本にコストはない)
- 計算の一手だけを変える(限界利益率ではなく変動費率で割らせる)
- 極端な断定を混ぜる(「直ちに撤退すべき」「一切必要ない」)
④の極端な断定は、たいてい誤答です。「常に」「必ず」「一切」といった言葉が入っている選択肢は、まず疑ってください。
型の詳細は4択ひっかけパターンにまとめています。
よくある質問
この例題は本番と同じ難易度ですか?
本番の形式と傾向に沿って作成したものです。実際の出題は非公開のため、本番そのものではありません。難易度の感覚をつかむ材料としてご利用ください。
もっと多くの問題を解きたい場合は?
登録すると、本番CBT形式の無料模試(全6科目)を受けられます。科目別の到達度も出ます。
計算問題はどれくらい出ますか?
会計・ファイナンス各20問のうち、純粋な計算問題は数問です。残りは指標の意味や解釈を問う知識問題になります。
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