GMAP対策Web問題集・模試
GMAP-BF STRATEGY GUIDE攻略ガイド

値上げで利益は増える?|販売数量・変動費・固定費を比較するケース

売上が増える値上げと、利益が増える値上げは同じではありません。独自の販売ケースで、数量が何個まで減っても同じ利益になるか、追加費用があると条件がどう変わるかを図解します。

判断基準 → 実行手順 → 次の一手最終更新 2026/10/11
学習ナビゲーター
学習ナビゲーター
今日の学習ゴール

今の課題に合う判断基準を見つけ、次の学習を具体的に決めましょう。

読みたい内容を選ぶ
まず結論

この記事の要点

保存した記事
文字サイズ・保存状態本文の文字(この端末に保存)

保存状態を確認しています…

目次:読みたい項目を選ぶ
全体像・読み進め方を確認する

値上げ率だけでは利益への影響は分からない

値上げ後に販売数量がどれだけ変わるか、一個当たりの費用や固定費が変わるかによって、利益は違います。価格だけを見て「10%上げたから利益も10%増える」と判断しないことが出発点です。この記事は価格弾力性の定義ではなく、販売数量が複数の水準になった場合の利益を比較する独自ケースを扱います。

以下は税金・利息・在庫変動を扱わない、対象月の営業利益の簡略例です。製品は一種類で、生産した数量を同月にすべて販売し、売価と一個当たり変動費は各案の数量範囲で一定とします。実際の会社で同じ条件が成立するとは限りません。判断に必要な条件を省いたまま、例の式だけを使わないでください。

独自ケース:1,000円から1,100円へ値上げする

現状は売価1,000円、変動費600円、販売数量100個、固定費20,000円です。一個当たり限界利益は400円、限界利益合計は40,000円、営業利益は20,000円になります。売上100,000円そのものが利益ではありません。

売上ではなく営業利益を比べる(固定費2万円)
現状:100個:20,000円
値上げA:90個:25,000円
値上げB:70個:15,000円
0円15,000円30,000円

棒は0円を起点とした共通尺度。現状は売価1,000円、値上げ案は1,100円。変動費は600円/個、固定費は20,000円で同じ。独自の仮定による計算で、販売数量の予測ではありません。

案売価数量売上限界利益合計営業利益
現状1,000円100個100,000円40,000円20,000円
値上げA1,100円90個99,000円45,000円25,000円
値上げB1,100円70個77,000円35,000円15,000円

変動費600円と固定費20,000円が同じなら、Aでは売上が1,000円減っても利益は5,000円増えます。Bでは単価が上がっても、数量の減少で利益は5,000円減ります。売上だけで成功・失敗を判断すると、この違いを見落とします。

現状利益を維持する数量は80個

値上げ後の一個当たり限界利益は1,100−600=500円です。固定費が同じで現状の利益20,000円を維持したいなら、必要な限界利益合計は40,000円なので、40,000÷500=80個になります。80個なら利益が同じ、80個より多ければこの前提のもとで利益は増え、少なければ減ります。

これは利益比較の境界であり、販売数量が実際に80個以上になる予測ではありません。顧客が値上げにどう反応するかを知るには別の情報が必要です。また、利益ゼロになる損益分岐点40個とも異なります。「赤字にならない数量」と「現状より利益を減らさない数量」を混同しないでください。損益分岐点の基本は損益分岐点と限界利益で確認できます。

数量が20%減るまで利益を維持できるのは、このケースの費用条件による結果です。現状の限界利益が小さければ、同じ値上げ率でも境界が変わります。たとえば現状の変動費が800円なら、現状の限界利益合計は20,000円、営業利益はゼロです。値上げ後の限界利益は300円なので、ゼロ以上の営業利益を確保するには20,000÷300を切り上げた67個が必要です。元の80個をそのまま別の製品に使えないことが分かります。

値上げに追加費用が伴うなら境界も変わる

包装変更や説明対応のため、対象月の固定費が5,000円増える案を考えます。変動費600円は変わらないとして、現状利益20,000円を維持するには固定費25,000円と利益20,000円の合計45,000円を限界利益で賄う必要があります。45,000÷500=90個となり、先ほどの80個から条件が変わります。

追加費用が一個ごとに発生するなら固定費へ置くのではなく、一個当たり変動費へ加えます。たとえば一個当たり追加費用50円なら限界利益は450円で、固定費が20,000円のままなら必要数量は40,000÷450です。整数の個数で現状利益以上を確保するには89個必要です。費用の発生条件を読むことが、式を覚えることより先です。

顧客の反応と、計算上の境界を分ける

「80個売れれば利益が同じ」と分かっても、値上げ後に80個売れるかは分かりません。代替品、顧客の使い方、価格の見せ方、競合の対応などを検討します。値上げ前後の単純比較だけでは、季節や販促など別の変化も混ざります。数量予測と利益計算を別の欄へ書くと、確認済みの事実と仮定を区別できます。

価格への反応を扱う価格弾力性、顧客の選択理由を扱うKBF・KSF・KPIと組み合わせると、計算だけで終わらないケース判断になります。ただし、本文の数値から実在商品の値上げを推奨するものではありません。

意思決定用のメモは、計算上の境界、数量を見積もった根拠、見積もりの不確実性の三列にします。顧客の「高くても買うと思う」という回答は、実際の購入と同じではありません。限られた条件で得た情報を全顧客へ広げる場合も、その条件の違いを明記します。価格を変えた月だけを見て成功を断定せず、販売単位や値引き、対象顧客の変化も記録すると、数字が変わった理由を検討しやすくなります。

条件を変えて、自分の判断を検算する

復習では数量90個、70個、80個の三案を計算し、それぞれ現状との利益差を説明します。次に「追加固定費」「一個当たり費用」「販売構成」のどれか一つだけを変えて、必要数量を求め直します。一度にすべてを変えると、何が結果を変えたのか追いにくくなるためです。

最後に「現状利益を維持する数量は求められたが、その数量を売れるかは未確認」と一文にします。計算と事業判断の境界を説明できることが、このケースで身につけたい内容です。複数の商品を扱う場合は販売構成比のケースで、同じ限界利益を全商品に使えない理由を確認してください。

次の学習と確認資料

価格の反応 / 感度分析 / マーケティングの学習

考え方を確認したら、問題・解説の見本、登録不要の無料6問を確認できます。教材条件は料金ページで確認してください。

この記事の図・数値・ケースは編集部独自の学習用です。公式問題や過去問の再現ではなく、出題頻度や合格を保証しません。当サイトは非公式の対策サービスです。

確認資料:OpenStax:限界利益の定義と計算(2026-10-11確認)。本文のケース・配分・図は当編集部の独自説明で、公式の出題や採点基準ではありません。

価格変更とは別に、商品を追加する判断では既存需要の置換も必要です。共食いと純増を分ける新商品ケースで、単位利益が高くても追加固定費を埋められない条件を確認します。

一律の値上げ・値下げとは別に、価格を分ける方法もあります。価格差別の追加費用と乗り換えの境界で、実施費用が利益増を上回る条件を確かめます。

無料の6問で、問題と解説を試しましょう

6科目から1問ずつ。会員登録なしで独自問題と解説を体験できます。科目全体の実力や本番スコアを判定するものではありません。続けて学びたい方は、無料登録後に残り16問へ進めます。

▶ 登録不要・無料の6問を始める

※本サイトは独立した非公式の試験対策コンテンツであり、株式会社グロービス/GMAPの公式サービスとは関係ありません。試験の形式や出題範囲は実施回・実施企業により異なる場合があります。

学習図解ライブラリ:図を保存して復習・勉強会に使う

↑