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ファイナンス用語の違い|CML・SML・DDM・企業価値を図解と計算で比較

割引率・現金・リスクの定義がずれると、式が正しくても答えは変わります。30項目と独自計算例で、投資評価の前提を読み分けます。

判断基準 → 実行手順 → 次の一手最終更新 2026/09/26
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今の課題に合う判断基準を見つけ、次の学習を具体的に決めましょう。

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まず結論

ファイナンスの用語はどう使い分ける?

対象・判断の軸・前提条件を揃えて比較します。用語の名称だけで結論を決めず、具体例と反例を説明できるか確かめましょう。

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この比較解説の使い方

用語を知っているのにケースで迷うときは、「何を対象とする概念か」「何と比較するか」「どの条件なら使えるか」を確認します。このページはファイナンスの30項目を横断して比較する学習用の索引です。用語ごとの短い説明から始め、後半の独自ケースで条件が変わると判断がどう動くかを試してください。

掲載項目は編集部が選んだ補助学習テーマで、公式の全出題範囲や必出用語ではありません。制度・会社ごとの運用・モデルの仮定を省いて一般化しないよう、例の条件を明示しています。

現金を同じ時点へそろえる:用語の意味と境界

現在価値

将来の現金を割引率を使って基準時点へ換算した価値。

具体例・混同しやすい点一年後110を10%で割り引けば100。

将来価値

今の金額を利率等で将来時点へ換算した価値。

具体例・混同しやすい点100を年10%で二年複利運用する仮定なら121。

年金現価

一定間隔で一定額を受払する有限回の現金の現在価値。

具体例・混同しやすい点期首と期末では同じ額・回数でも価値が異なる。

永久年金

一定額の受払が無期限に続く理論上の現金系列。

具体例・混同しやすい点一期後から毎期C、一定r>0ならC/r。有限期間と混同しない。

NPV

全期間のキャッシュフローを基準時点へ割り引いて合計した正味現在価値。

具体例・混同しやすい点初期支出も負の値で含める。将来収入だけの現在価値ではない。

IRR

投資のキャッシュフロー全体について、NPVがゼロになる割引率。

具体例・混同しやすい点現金の符号が何度も変わると複数解や解なしの場合がある。

回収期間

累計現金収入等が初期投資に達するまでの期間。

具体例・混同しやすい点通常の回収期間法は時間価値と回収後の収入を十分に捉えない。

WACC

負債・株主資本等の資本コストを構成比で加重した資本コスト。

具体例・混同しやすい点事業リスク・現金の定義と整合する場合に用いる。全案件共通とは限らない。

資本コストとリスク:用語の意味と境界

CAPM

市場全体と連動するリスクと必要収益率の関係を表すモデル。

具体例・混同しやすい点rf+β×市場リスクプレミアム。実現収益を保証しない。

ベータ

市場収益の変動に対する資産収益の感応度を表す尺度。

具体例・混同しやすい点βが低くても固有の値動きが大きいことはある。総リスクの標準偏差とは別。

リスクプレミアム

リスクを引き受けることへの追加的な期待・要求収益。

具体例・混同しやすい点市場リスクプレミアムと、市場の収益率全体を区別。

リスクフリーレート

モデル上、対象期間・通貨に整合する無リスク利率。

具体例・混同しやすい点どの国債利回りでも、どの期間・通貨にもそのまま使えるわけではない。

分散投資

異なる資産を組み合わせ、値動きの関係を利用してリスクを調整すること。

具体例・混同しやすい点銘柄数を増やすだけで市場全体のリスクが消えるとは限らない。

効率的フロンティア

同じリスクなら最大の期待収益を持つ等、効率的な組合せの集合。

具体例・混同しやすい点前提と推定値に依存し、将来の最高収益を保証する線ではない。

資本市場線

無リスク資産と市場ポートフォリオの効率的組合せを、総リスクと期待収益で表す線。

具体例・混同しやすい点横軸は標準偏差。個別資産をβで評価する証券市場線と区別。

証券市場線

CAPMのβと期待収益率の関係を表す線。

具体例・混同しやすい点横軸はβ。すべての個別資産が資本市場線上にあるという意味ではない。

価値と倍率を分ける:用語の意味と境界

フリーキャッシュフロー

事業等から生む、定義した資金提供者へ帰属する現金。FCFFとFCFEを区別。

具体例・混同しやすい点FCFFをWACCで割り引く構成と、株主向け現金を株主資本コストで割り引く構成を混ぜない。

企業価値

文脈により事業等の価値や企業全体の価値を指すため、計算対象を定める。

具体例・混同しやすい点事業価値、非事業資産、有利子負債をどこに含めたか明示。

株主価値

企業の価値のうち、負債等を調整して株主の持分へ帰属する価値。

具体例・混同しやすい点事業価値に非事業資産等を加え負債等を調整する際、二重計上を避ける。

配当割引

将来配当の現在価値で株式価値を考えるDDM。

具体例・混同しやすい点一定成長なら翌期配当D1/(r−g)、r>g等の仮定が必要。

PER

株価÷一株当たり利益。株価と利益の関係を見る倍率。

具体例・混同しやすい点赤字や一時的利益があると単純比較が難しい。

PBR

株価÷一株当たり純資産等。分母の定義を揃えて比較する。

具体例・混同しやすい点1倍未満だから必ず割安、利益が出るとは言えない。

EV/EBITDA

企業価値指標EVをEBITDAで割る比較倍率。

具体例・混同しやすい点EVの算定・会計差・設備投資負担が異なる企業間の単純比較に注意。

運転資本

事業運営に必要な資金の概念。分析では売掛金+在庫−買掛金などと定義。

具体例・混同しやすい点増加は通常資金の拘束になる。流動資産−流動負債という定義もあり確認が必要。

投資判断の追加条件:用語の意味と境界

サンクコスト

現在の選択では回収・変更できない過去の支出。

具体例・混同しやすい点追加受注の判断で、取り戻せない過去の開発費に引きずられない。

機会費用

ある選択により断念する、最善の代替案から得られた価値。

具体例・混同しやすい点自社物件を使うと失う賃貸収入など。現金支払がなくても判断に関係する。

資本構成

負債・株主資本等をどのように組み合わせて調達するかという構成。

具体例・混同しやすい点負債は税効果だけでなく返済・財務困難のリスクも伴う。

MM理論

完全市場等の一定の仮定の下で資本構成と価値の関係を考える理論。

具体例・混同しやすい点無税の場合と税を含む場合を区別。現実の借入無制限を勧める理論ではない。

エージェンシー

委任する側と行動する側の利害・情報の差によって生じる問題を考える視点。

具体例・混同しやすい点株主と経営者の目的が常に一致するとは限らず、監督にも費用がある。

リアルオプション

投資の延期・拡大・撤退等を選び直せる柔軟性を価値として考える。

具体例・混同しやすい点選択権と義務を区別。柔軟性の費用や実行可能性も確認。

独自ケース:割引く現金は誰のものか

企業の事業が生む資金提供者全体向けの現金と、借入・返済等を反映した株主向けの現金は同じではありません。FCFFを使う企業価値の枠組みと、FCFEを使う株主価値の枠組みを混ぜると、借入の影響を二重に扱うことがあります。

計算前に「対象現金」「受け取る人」「時点」「割引率」を四行に分けて書きましょう。資本構成が安定している等の条件も確認します。WACCを覚えたからといって、どの現金にも同じ率を当てはめるのは不適切です。

図解:資本市場線と証券市場線は横軸が違う

CMLとSML:横軸と対象の違い
左の資本市場線CMLは横軸が総リスクの標準偏差、縦軸が期待収益率。右の証券市場線SMLは横軸がベータ、縦軸が期待収益率。線はデータに基づかない概念図。

公式問題ではありません。図は概念や独自の仮定を示し、出題・実務上の結果を保証しません。

資本市場線CMLは標準偏差で捉える総リスク、証券市場線SMLはβで捉える市場リスクとの関係です。図は軸と対象を比較する概念図で、市場データから推定した線ではありません。CMLで効率的な組合せを扱うことと、SMLで個別資産の必要収益率を考えることを区別します。

確認問題:βが1.2の必要収益率

無リスク利率2%、市場期待収益率7%、β1.2という仮定で、CAPMによる必要収益率を求めてください。

2%+1.2×(7%−2%)=8%です。市場リスクプレミアムは5%であり、7%全体を掛けると誤ります。また8%はモデルによる必要収益率で、翌年に8%の利益が確定するという予測ではありません。

条件変更:配当成長率を上げると価値はどう動く?

翌期配当D1が100円、必要収益率8%、一定成長率3%が永久に続く独自モデルなら、DDMの価値は100÷(0.08−0.03)=2,000円です。成長率を4%へ変え、他の前提を同じにすると2,500円になります。これは条件変更の計算で、特定銘柄への投資判断ではありません。

ただし成長率が必要収益率に近づくと計算は非常に敏感になります。成長率が8%以上なら、この無限級数の収束条件を満たさず同じ式で有限の価値を評価できません。小さな分母を見て「必ず高価値」と判断しないでください。直近配当D0と翌期配当D1も区別します。

企業価値から株主価値へ:二重に引かない

事業価値1,000万円、事業価値に含めていない余剰現金100万円、有利子負債300万円、他の調整なしとします。この定義なら株主価値は1,000+100−300=800万円です。最初の1,000万円が既に現金を含む定義なら、さらに100を加えてはいけません。

式の名前だけを暗記せず、数字の範囲を明記します。実際の評価では少数株主持分や年金等の調整を考える場合もあり、ここでの三項目は学習用に限定したものです。

説明できたかを確かめる復習手順

似た二語を選び、定義を見ずに「対象・判断軸・例・当てはまらない例」を一つずつ書いてください。名前は思い出せても、例を変えると説明できない部分が次に学ぶ箇所です。確認問題の結論だけでなく、前提を一つ変えたら結論が変わるかまで確かめます。

科目横断の入口はGMAP学習ガイド、教材と無料体験はGMAP対策トップから選べます。専門的な実務・税務・投資・労務判断の代用ではありません。

次の学習と確認資料

リスクとリターン / WACC・CAPM / 企業価値

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この記事の図・数値・ケースは編集部独自の学習用です。公式問題や過去問の再現ではなく、出題頻度や合格を保証しません。当サイトは非公式の対策サービスです。

確認資料:CFA Institute:ポートフォリオ、CMLとSML(2026年9月26日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。

確認資料:OpenStax:CAPM(2026年9月26日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。

確認資料:OpenStax:資本コストと一定成長配当モデル(2026年9月26日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。

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