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論理的思考のトレーニングを、条件の逆・割合の分母・因果関係の3つの独自例題で実践。答えだけでなく誤りの理由と確認手順を解説し、仕事の説明やGMAP-CTの学習へつなぎます。
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論理的思考のトレーニングは、結論に至る理由を言葉にする
論理的思考を鍛えたいときは、難問の答えを当てるだけでなく、「与えられた条件」「言える結論」「まだ言えないこと」を分ける練習ができます。本記事では、条件の向き、割合、因果関係を扱う三つの独自例題を用意しました。公式の試験問題を再現したものではありません。
言葉の意味から整理したい場合はクリティカルシンキングとは・ロジカルシンキングとの違いを先に確認してください。以下は能力検査ではなく、少数の問題から知能、向き不向き、合否を判定するものではありません。
各例題は、まず解説を読む前に結論と理由を一文ずつ書いてみてください。正解と同じ結論でも、理由が条件を超えていれば見直します。間違えたときは解答の丸暗記で終わらせず、どの情報を追加してしまったか、どの条件を落としたかを探します。
例題1:条件の向きを逆にしていないか
架空の社内制度には「研修を修了した社員は全員、認定証を持っている」という規則があります。社員Aは認定証を持っています。この二つの情報だけから、Aは必ずこの研修を修了したと言えるでしょうか。
解答:必ず修了したとは言えません。研修修了者が認定証を持つという条件は、認定証を持つ全員が研修修了者であることまでは保証しないからです。例えば、別の審査で認定証を受け取る人がいても、元の規則とは矛盾しません。実際に別制度があると断定しているのではなく、規則と両立する反例を示しています。
- 研修修了 → 認定証あり規則が保証する方向
- 認定証なし → 研修未修了例外がなければ言える対偶
- 認定証あり → 研修修了?この逆方向は、与えられた規則だけでは保証されない
上の3行は異なる推論の比較で、順番に通る工程ではありません。
同じ規則に例外がなく、認定証の有無を正確に確認できるなら、「認定証を持たない社員Bは研修修了者ではない」とは言えます。これは元の規則の対偶です。「修了していない人は認定証がない」という逆方向の推論とは区別してください。
条件文をさらに練習するなら必要条件・十分条件と対偶へ。
例題2:同じ割合でも、全体を単純平均できるか
同じ期間の問い合わせを、重複しない部署X・Yで対応しました。Xは10件中8件、Yは90件中36件を当日解決しました。全100件の当日解決率は、Xの80%とYの40%を足して2で割った60%でしょうか。
| 部署 | 問い合わせ件数 | 当日解決件数 | 当日解決率 |
|---|---|---|---|
| X | 10件 | 8件 | 80% |
| Y | 90件 | 36件 | 40% |
| 全体 | 100件 | 44件 | 44% |
表を1行ずつ読む
- 部署
- X
- 問い合わせ件数
- 10件
- 当日解決件数
- 8件
- 当日解決率
- 80%
- 部署
- Y
- 問い合わせ件数
- 90件
- 当日解決件数
- 36件
- 当日解決率
- 40%
- 部署
- 全体
- 問い合わせ件数
- 100件
- 当日解決件数
- 44件
- 当日解決率
- 44%
解答:44%です。全体では8+36=44件が解決しており、分母は10+90=100件だからです。60%は部署ごとの率を同じ重みで平均した値であり、問い合わせ1件ずつを同じ重みで集計する今回の問いとは異なります。
割合が高いXの対応件数は全体の10%だけです。加重平均で確かめると、80%×0.1+40%×0.9=44%。先に「何を一単位として平均するのか」を決めると、二つの計算を区別できます。
数値の対象範囲で迷った場合は分母をそろえるデータ理解、平均の使い分けは平均値と中央値の読み方へ進んでください。
例題3:前後で増えたことは、効果の証明になるか
架空の店舗で、新しい研修を行った翌月に売上が増えました。同じ月には営業時間の延長と近隣でのイベントもありました。「研修が売上増加の原因だ」と、この情報だけで断定できるでしょうか。追加でどんな情報を確認しますか。
解答:断定できません。研修の後に売上が増えたという順序は分かりますが、営業時間や来店者数の変化でも説明できるかもしれません。「研修の効果がない」ともまだ言えません。原因が特定できないことと、効果がゼロであることは別です。
| 追加情報の候補 | 確認できる論点 | それだけでは残る限界 |
|---|---|---|
| 時間帯別の売上と営業時間 | 営業時間の増加で説明できる部分 | 客層や商品の変化は残る |
| 来店者数と購入率 | 来店増と接客後の購入を分ける | イベント参加者の購買意欲は不明 |
| 似た店舗の同期間の変化 | 共通する時期要因を比較する | 店舗の条件が同じとは限らない |
表を1行ずつ読む
- 追加情報の候補
- 時間帯別の売上と営業時間
- 確認できる論点
- 営業時間の増加で説明できる部分
- それだけでは残る限界
- 客層や商品の変化は残る
- 追加情報の候補
- 来店者数と購入率
- 確認できる論点
- 来店増と接客後の購入を分ける
- それだけでは残る限界
- イベント参加者の購買意欲は不明
- 追加情報の候補
- 似た店舗の同期間の変化
- 確認できる論点
- 共通する時期要因を比較する
- それだけでは残る限界
- 店舗の条件が同じとは限らない
実務なら、実施条件をそろえた比較や継続的な測定を検討します。ただし「比較店舗があるから因果が確定」とは言えません。比較対象の違い、実施前の傾向、測定方法も点検し、どの程度の結論を支える情報なのかを説明します。
主張を強める情報・弱める情報の選び方は補強・反駁の練習で扱います。
答え合わせの後に使う、三つの自己点検
- 条件:本文にない前提を足していないか。結論が必ず成り立つか、反例が一つ作れるか。
- 数値:分母・期間・単位がそろっているか。元の件数へ戻して検算できるか。
- 説明:結論と理由を分けたか。分からないことを、分からないまま明示したか。
一度解けた問題でも、条件を一つ変えると結論が変わる場合があります。例題1に「認定証を持つのは研修修了者だけ」を追加すればAは修了者と言えます。例題2で両部署の件数が同じなら、部署の率の単純平均と全体の率は一致します。この違いを説明することが復習になります。
三問の正答数だけで学習効果を判断せず、誤りの理由を説明できるか、条件を変えた問題にも手順を適用できるかを記録しましょう。練習時間や解く問題数に、万人に共通する最適値を設定するものではありません。
GMAP-CTを受ける方の次の練習
この記事は一般的な考え方を練習する入口です。受験予定がある方はGMAP-CT対策の6分野を確認し、苦手な分野を選びます。本の説明と演習の役割はCTの参考書・練習問題の選び方で整理しています。
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学習テーマの参照先はグロービスの公式受験科目案内です。本記事の例題・数値・解説は当サイト独自であり、公式の過去問・出題予告ではなく、本番との難易度一致や合格を保証しません。
考え方を一つずつ練習するなら、演繹法と帰納法の違い・例題で結論の確かさを、相関関係と因果関係の図解で原因の見極めを、ロジックツリーの作り方で問いの分解を確認できます。
よくある質問
論理的思考の問題は答えを覚えればよいですか?
条件から結論を導く理由と、誤った結論になる理由を説明する練習が重要です。条件を一つ変えたときに答えが変わるかも確認できます。
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