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全体像・読み進め方を確認する
同じ60人でも、75%・50%・30%になり得ます。200人の独自集計から、分母を行・列・総計に分けて検算し、人数と満足度の主張を読み分けます。
この記事を読む3ステップ
最初に全体像をつかみ、必要なところから読めます。
クロス集計とは:二つの分類を同じ表に置く
クロス集計表は、二つの分類の組合せで件数を整理する表です。例えば申込経路と回答結果を組み合わせると、経路別の満足度と、満足した人の経路構成を別々に調べられます。似た質問でも分母が違うため、同じセルを見つけただけでは計算が終わりません。
本記事は条件付き確率とベースレートの確率推論とは分け、集計済みの人数をどの割合へ変換するかを扱います。数値は独自の架空例で、GMAP受験者や当サービスの顧客データではありません。公式の出題範囲・頻度を示すものでもありません。
同じ表で分母を「未発生の人数」に変える指標は確率とオッズ・オッズ比の違いへ。確率比とオッズ比を混同しない練習ができます。
独自ケース:200人の申込経路と回答結果
同じ期間に申し込んだ200人全員が、一人一回、満足か不満足のどちらかを回答したと仮定します。経路Aは80人中60人が満足、経路Bは120人中60人が満足です。複数経路への重複所属、無回答、未確定の回答はないモデルです。
| 申込経路 | 満足 | 不満足 | 行合計 |
|---|---|---|---|
| A | 60人 | 20人 | 80人 |
| B | 60人 | 60人 | 120人 |
| 列合計 | 120人 | 80人 | 200人 |
表を1行ずつ読む
- 申込経路
- A
- 満足
- 60人
- 不満足
- 20人
- 行合計
- 80人
- 申込経路
- B
- 満足
- 60人
- 不満足
- 60人
- 行合計
- 120人
- 申込経路
- 列合計
- 満足
- 120人
- 不満足
- 80人
- 行合計
- 200人
| 経路 | 満足 | 不満足 | 合計 |
|---|---|---|---|
| A | 60 | 20 | 80 |
| B | 60 | 60 | 120 |
| 合計 | 120 | 80 | 200 |
- 行:Aの80人60÷80=75%
- 列:満足の120人60÷120=50%
- 全体:200人60÷200=30%
全員が一回回答し、分類に重複・無回答がない独自モデル。緑のセルの60人を固定し、分母だけを変えています。
最初の検算は行と列の合計です。Aは60+20=80、Bは60+60=120。満足は60+60=120、不満足は20+60=80。80+120と120+80のどちらからも総計200へ戻ります。合計が合わないときは、割合の式より先に集計条件を確認します。
行百分率:経路Aの人のうち、何割が満足か
「経路Aの人のうち」と聞かれたら、行合計80人を分母にします。Aの満足度は60÷80=75%、不満足は20÷80=25%。同じ行の百分率の合計が100%へ戻ることが確認点です。Bは60÷120=50%なので、満足した人数は同じでも満足度はAのほうが高くなります。
横幅は満足割合に比例。Aは75%、Bは50%。満足人数を比べる図ではありません。
Aの75%とBの50%の差は25ポイントです。「25%増」とは別の表現で、Bの50%を基準にした相対差なら75÷50−1=50%になります。パーセントとポイントの違いも併せて確認すると、割合の比較を人数の差へ読み替えにくくなります。
列百分率:満足した人のうち、何割が経路Aか
今度は「満足した120人のうち、経路Aは何割か」です。分母は満足の列合計120人になり、60÷120=50%。経路Bも50%です。これは満足した人の経路構成であって、Aの人が満足する割合75%ではありません。言葉の順番が逆になると、式の分母も変わります。
不満足の列では、Aが20÷80=25%、Bが60÷80=75%。Aの不満足率25%と偶然同じ数値ですが、分母の80人は違う集団です。数値だけ一致したために同じ指標と扱うのは危険です。「誰のうち」を式の横に毎回書きます。
全体比率:200人全体の中で、Aかつ満足は何割か
全体に占めるAかつ満足の割合は60÷200=30%です。Aかつ不満足10%、Bかつ満足30%、Bかつ不満足30%となり、四つのセルの合計が100%へ戻ります。Aの全体構成比40%は、この30%と10%を足したものです。
| 質問 | 分母 | 同じ60人の割合 |
|---|---|---|
| Aの人のうち満足した割合 | Aの80人 | 75% |
| 満足した人のうちAの割合 | 満足の120人 | 50% |
| 全体のうちAかつ満足の割合 | 全体の200人 | 30% |
表を1行ずつ読む
- 質問
- Aの人のうち満足した割合
- 分母
- Aの80人
- 同じ60人の割合
- 75%
- 質問
- 満足した人のうちAの割合
- 分母
- 満足の120人
- 同じ60人の割合
- 50%
- 質問
- 全体のうちAかつ満足の割合
- 分母
- 全体の200人
- 同じ60人の割合
- 30%
表を百分率だけで受け取った場合は、行百分率・列百分率・全体比率のどれかを確認します。各経路の人数が分からなければ、満足度75%と50%だけから全体満足度を単純平均できません。この例の全体満足度は120÷200=60%で、62.5%ではありません。
無回答や複数回答がある表は、先に集計ルールを読む
もし200人中20人が回答していないなら、「全申込者」と「回答した人」は別の分母になります。また、複数経路を選べる設問では行合計を足しても人数の総計と一致しないことがあります。合計が100%を超える表が、必ず計算ミスとは限りません。
比較する二つの表で、期間・対象・回答方式・分類の定義が同じかも確認します。前年は全申込者、今年は回答者だけを分母にしているなら、同じ「満足度」と書いてあっても直接比較できません。表のタイトルと注記は、数字の計算と同じくらい重要です。
比率が高いことと、その経路が原因であることは別
この表ではAの満足度が高いと言えますが、経路Aへ変更すれば誰でも満足するとは言えません。申込者の目的や経験が違う可能性、利用した商品が違う可能性などが残るためです。集計上の関連と因果を分け、必要なら相関と因果の違いへ進みます。
また、全体の内訳が変われば集計値の順位が変わる場合があります。その課題は全体と内訳で順位が逆転する理由で扱います。本記事の役割は、まず分母の行・列・全体を正しく決めるところまでです。
自分で説明するための三つの確認
「Aの満足度」「満足した人のA構成比」「全体に占めるAかつ満足」を、75%・50%・30%と答えるだけでなく、それぞれの分母を一文で説明してください。同じ60を使うのに答えが違う理由を説明できれば、表の読み方を使い分けています。
復習では、人数の原表、割合の表、割合の質問を分けて記録します。最後に行なら行、列なら列、全体なら四セルを足して100%へ戻るか確認してください。割合だけを転記すると、後から母集団を取り違えやすくなります。
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確認資料:OpenStax:二元度数表と標本の偏り(2026年10月12日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。
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