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全体像・読み進め方を確認する
四つの発言のうち三つが真という条件から、必ず成り立つ関係を導く独自難問。発言者の性格を仮定せず、二つの整合する世界を図解します。
この記事を読む3ステップ
最初に全体像をつかみ、必要なところから読めます。
一つの誤りを、発言者の性格に置き換えない
本記事の「難問」は、複数条件・量化・反例を扱う応用練習という編集上の区分です。受験者による実測難易度や、本番と同等の難易度を示しません。例題は当サイト独自で、公式問題・過去問の再現ではありません。
ここで与えられるのは四つの文の真偽だけです。「この人はいつも嘘をつく」「曖昧な言い方だから偽」といった条件はありません。採用・不採用の状態を仮定し、四つの文と矛盾しないかを確認します。
独自難問:三案の採否と四つの発言
A案・B案・C案は、それぞれ採用か不採用のどちらかで、保留はありません。三案の採用数は決められていません。次の四つの発言のうち、ちょうど三つが真で一つが偽でした。「または」は両方を含み、「なら」は条件文として扱います。
| 発言 | 内容 |
|---|---|
| P | Aが採用なら、Bも採用である |
| Q | BまたはCが採用である |
| R | AとCが同時に採用されることはない |
| S | AとBは、どちらか一方だけが採用である |
必ず正しいものを選びます。
| 肢 | 主張 |
|---|---|
| ア | Aは採用される |
| イ | Cだけが採用される |
| ウ | Qの発言は偽である |
| エ | AとBは、両方採用か両方不採用である |
Sが真と仮定し、二つの場合に分ける
- 仮定AとBは一方だけ採用
- 分岐1:A採用・B不採用Pが偽 → Q・Rは真のはず → C採用が必要だがRと矛盾
- 分岐2:A不採用・B採用P・Q・Rも真 → 四発言がすべて真となり矛盾
- 仮定を否定Sは偽 → AとBは同じ状態。採用か不採用かは未確定
矛盾が出るのは仮定した両分岐。単に一例が失敗しただけでは仮定全体を否定できない。
Sが真ならAとBは反対の状態です。A採用・B不採用ならPは偽なので、QとRは真でなければなりません。Qを真にするにはC採用が必要ですが、そうするとAとCが同時採用となりRが偽です。偽が二つ以上になって矛盾します。
A不採用・B採用ならP・Q・Rはいずれも真です。Sも真と仮定しているので四つすべて真となり、ちょうど一つが偽という条件に反します。したがってSは真ではありません。
正解はエ:Sが偽ならAとBは同じ状態
Sの「どちらか一方だけ」を否定すると、両方採用か両方不採用です。どちらも採用されない場合を忘れて「両方採用」とだけ結論しないでください。P・Q・Rは真である必要があり、残る状態は次の二つです。
| 世界 | A | B | C | P | Q | R | S |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Ⅰ | 採用 | 採用 | 不採用 | 真 | 真 | 真 | 偽 |
| Ⅱ | 不採用 | 不採用 | 採用 | 真 | 真 | 真 | 偽 |
表を1行ずつ読む
- 世界
- Ⅰ
- A
- 採用
- B
- 採用
- C
- 不採用
- P
- 真
- Q
- 真
- R
- 真
- S
- 偽
- 世界
- Ⅱ
- A
- 不採用
- B
- 不採用
- C
- 採用
- P
- 真
- Q
- 真
- R
- 真
- S
- 偽
ⅠではRによりC不採用。ⅡではQによりC採用です。二つの世界のどちらでもAとBの状態は一致するため、エが必ず成り立ちます。
各誤答肢は、一方の世界で崩れる
アはⅠで真ですがⅡで偽です。イはⅡで真ですがⅠで偽です。可能な一例を見つけたことと、必ず成立することは違います。ウは両世界で偽です。Qは両方で真だからです。
採用する案の数が一つという追加条件はありません。もし勝手にその条件を入れるとⅡしか残らず、イを選びやすくなります。現実の会議では一案に決めそうだ、という常識を与件に足さないでください。
全状態を検査すると、見落としを確認できる
三案それぞれに二つの状態があるので、採否の全組合せは八つです。これは正解を出すための数値計算ではなく、仮定の漏れを点検する方法です。PはA不採用ならBの状態にかかわらず真となる、という条件文の扱いにも注意してください。
| A・B・C(1=採用) | 真の発言数 |
|---|---|
| 000 | 2 |
| 100 | 2 |
| 010 | 4 |
| 110 | 3 |
| 001 | 3 |
| 101 | 2 |
| 011 | 4 |
| 111 | 2 |
真の発言が三つの行は110と001だけです。分岐で得たⅠ・Ⅱと一致します。
「または」と「一方だけ」を取り違えない
Qの「または」はBとCの両方採用も許します。Sは一方だけなのでAとBの両方採用を許しません。どちらも日常では「どちらか」と表現されることがあるため、問題文が示す意味を固定してから判断します。
基礎は発言の真偽を整理する方法へ。存在を追うすべて・一部の難問でも、言葉の範囲を変えないことが重要です。
復習では、消した仮定がなぜ矛盾したかを書く
「Sが怪しい」ではなく、「Sが真の二分岐はいずれも真の発言数の条件に反する」と説明します。結論だけでなく、分岐の網羅性まで説明できれば、登場人物や名称が変わった問題にも使いやすくなります。
条件の配置を扱う順序制約の難問へ進むと、発言の真偽以外の場面でも、候補を残す・消すという同じ考え方を練習できます。
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