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全体像・読み進め方を確認する
条件が一つずつでは足りないのに、組み合わせると答えが決まることがあります。残る候補を表にして、情報が十分かどうかを二つの独自例題で確かめます。
この記事を読む3ステップ
最初に全体像をつかみ、必要なところから読めます。
一つの答えが作れた、では終わらない
この練習で調べるのは、与えられた情報から結論を一意に決められるかです。もっともらしい数値を一つ作れたことは、答えが確定した証拠にはなりません。同じ条件で別の答えも作れるなら、情報は足りません。
これは一般的な条件整理の補助練習です。GMAP-CTで以下の選択形式が必ず出る、という説明ではありません。数学的判断推理で扱う、条件を組み合わせて言える範囲を確認する力を練習します。
独自例題1:二種類の参加券
大人券と学生券を合わせて10枚買いました。大人券の枚数をA、学生券をSとし、どちらも0枚以上の整数です。元の条件はA+S=10だけです。「大人券は何枚か」を決めるため、次の情報①②を検討してください。
| 追加情報 | 内容 |
|---|---|
| ① | 大人券は学生券より多い |
| ② | 大人券の枚数は3の倍数 |
①だけ、②だけ、①と②の両方、それぞれの場合に答えが一つになるか考えます。選択肢の形を覚えるより、残る枚数を実際に書くことが近道です。A=0のような境界を勝手に除かない点にも注意してください。
残る候補を、集合の重なりで見る
数値・条件は学習用の独自例です。公式問題の再現ではありません。
①ではA>10−AなのでA>5。残るAは6・7・8・9・10です。②だけでは0・3・6・9です。両方を使っても6・9の二つが残るため、この例では枚数は決まりません。「条件が二つある」ことや「かなり絞れた」ことは十分性の根拠になりません。
| A | S | ①Aが多い | ②Aは3の倍数 |
|---|---|---|---|
| 6 | 4 | 満たす | 満たす |
| 9 | 1 | 満たす | 満たす |
表を1行ずつ読む
- A
- 6
- S
- 4
- ①Aが多い
- 満たす
- ②Aは3の倍数
- 満たす
- A
- 9
- S
- 1
- ①Aが多い
- 満たす
- ②Aは3の倍数
- 満たす
上の二行が、両条件でも不十分だという証拠です。条件を全部満たす二つの世界で求める答えが違う、と示せています。A=7・S=3は①を満たしますが②に反するので、両条件の検討で使う反例にはなりません。
条件を一つ変えると、初めて確定する
②を「大人券は4の倍数」へ変えます。②だけの候補は0・4・8、①との共通部分は8だけです。したがって①だけでは不十分、変更後の②だけでも不十分、両方ならA=8と決まります。学生券は2枚です。
ここで①と②を順に使って候補を絞った後、その状態のまま「②だけでも十分だった」と判定してはいけません。②単独を試すときは必ず元の条件へ戻ります。この戻し忘れは、正しい計算をしていても起こります。
独自例題2:何を聞くかで十分性が変わる
正の整数x・yがあり、x+y=10、x>yとします。追加情報として「xとyの積は24」が得られました。xはいくつでしょうか。さらに、x>yという条件がなかった場合、xの値とx+yの値はどう扱うべきでしょうか。
積24と和10を満たす組は(6,4)と(4,6)です。x>yを使えば(6,4)だけになり、x=6です。この条件がなければxは4または6で決まりません。ただし和はどちらでも10で、最初から決まっています。未知数すべてが決まらなくても、設問で求める量が同じなら十分です。
未知数の数と式の数だけで判定しない
二つの未知数に二本の式があっても、x+y=10と2x+2y=20は同じ情報です。二本目を書き足しても候補は減りません。逆に、x・yが整数で0以上といった範囲条件が強く働き、式が少なくても候補が絞れることがあります。
元の条件が矛盾して候補がゼロになる場合は、答えが一つに決まったとは扱いません。例えばA+S=10でA=12かつSが非負なら不可能です。存在する候補の中で答えが一つになることと、そもそも実現できる候補がないことを分けます。
誤答の原因を、三種類に分ける
| 誤り | 起こったこと | 復習時の確認 |
|---|---|---|
| 条件の混入 | 単独情報の検討に別の情報を使った | 毎回元の条件へ戻す |
| 候補の見落とし | 一例が見つかって探索を止めた | 別の値も作れないか試す |
| 問いの取り違え | xの確定と和の確定を同一視した | 求める量を最初に書く |
表を1行ずつ読む
- 誤り
- 条件の混入
- 起こったこと
- 単独情報の検討に別の情報を使った
- 復習時の確認
- 毎回元の条件へ戻す
- 誤り
- 候補の見落とし
- 起こったこと
- 一例が見つかって探索を止めた
- 復習時の確認
- 別の値も作れないか試す
- 誤り
- 問いの取り違え
- 起こったこと
- xの確定と和の確定を同一視した
- 復習時の確認
- 求める量を最初に書く
文章を式にした後にも、枚・人・個などの整数条件が残ります。数式上は小数解でも、人数として不適切なら候補に入れません。一方、時間や量のように小数を許す対象へ、整数条件を勝手に追加しないでください。
自分で解く確認問題
A+S=10、A・Sは0以上の整数です。情報①は「A>S」、情報②は「Aは偶数」、設問は「Aは6以上か」。①だけ、②だけ、両方ならどうでしょう。Aの枚数そのものを聞いていない点に注意して考えてください。
①だけでAは6〜10なので「はい」と決まります。②だけではA=0とA=6が可能で答えが変わります。両方でも「はい」です。枚数は6・8・10の三候補ですが、質問への答えはどれでも同じです。すべての未知数を求めようとすると、必要のない計算を増やしてしまいます。
応用:全体は決まらなくても、差だけは決まる
x・yは正の整数で、x−y=3とします。追加情報①はx+y=11、②はxは偶数です。設問が「xはいくつか」なら、①だけでx=7、y=4と決まります。②だけでは(4,1)(6,3)(8,5)などがあり決まりません。ところが①と②の両方を同時に真とすると、x=7と偶数が両立せず、候補はゼロです。
この例では追加情報の組合せ自体が矛盾しています。実際の問題を読むときも「両方を使えば強いはず」と機械的に処理せず、同時に成立するかを点検します。一方、設問が「xとyの差はいくつか」なら、元の条件だけで3と分かります。答えの対象を変えると必要な情報も変わる、という確認になります。
候補を挙げるだけでなく、漏れがない理由を示す
券の例で①がA>5になるまで式を変形できれば、Aが0〜10の整数であることと合わせて6〜10を漏れなく挙げられます。「6、7、8くらい」と勘で候補を作る方法では、9・10を見落として確定したと誤る可能性があります。
存在することを示すなら実例一つで足りる場面がありますが、唯一であると示すなら他の可能性を落とす理由が必要です。復習ノートでは候補一覧の横に「元の範囲」「追加で外れた理由」を添えると、列挙と証明の違いを意識できます。
表を作る練習から、判断を速める
慣れるまでは単独①・単独②・両方の三列を作り、候補を記録します。慣れたら、答えが変わる二例を作れるか、または全候補で同じだと示せるかを短く確認します。速さより先に、なぜ十分・不十分なのかを一文で説明できることが目標です。
基本の情報不足と誤りの違い、空欄から逆算する表の空欄補充にもつながります。学習全体はCT対策ガイドへ戻れます。
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