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利益は一定期間の損益、現金は実際の入出金
商品を売って売上を計上しても、掛け売りなら現金回収は後になります。逆に設備を現金で購入しても、その全額がその期の費用になるとは限りません。利益と現金増減の違いを、売掛金・在庫・固定資産など貸借対照表の項目につなげて考えます。
三表の役割は財務三表の基礎で確認できます。本記事の簡略ケースでは税金、借入、利息、配当、為替、非現金の振替など、明示しない取引はないと仮定します。
独自ケース:純利益100万円から出発する
| 項目 | 変化・金額 |
|---|---|
| 純利益 | 100万円 |
| 減価償却費 | 20万円 |
| 売掛金 | 80万円増加 |
| 棚卸資産 | 30万円増加 |
| 買掛金 | 10万円増加 |
| 設備の現金購入 | 50万円 |
減価償却費は利益計算で引かれていますが、その期の現金支出ではないため足し戻します。売掛金増加は未回収分、在庫増加はまだ費用化されていない仕入れへの資金使用として調整し、買掛金増加は未払い分として加えます。
図解:利益→営業CF→現金増減
単位は万円。本文に記載した取引のみの簡略例です。
- 純利益:100万円+減価償却20 − 売掛金増80 − 在庫増30 + 買掛金増10
- 営業CF:20万円− 設備への現金支出50(投資CF)+ 財務CF 0
- 現金増減:−30万円期首200万円 → 期末170万円
設備支出を営業CFと投資CFの両方から引かない
営業キャッシュフローは100+20−80−30+10=20万円。投資キャッシュフローが設備購入で−50万円、財務キャッシュフローが0なら、現金は合計30万円減少します。期首現金が200万円なら期末は170万円です。
利益100万円を上げても、回収前の売上や在庫、設備への資金使用があるため、現金は減ることがあります。黒字という情報だけで資金繰りの余裕を判断しない理由です。
よくある誤答:同じ支出を二度引く
設備購入50万円を営業CFからも引き、投資CFからも引くと二重計上になります。減価償却20万円を「費用だから」とさらに引くのも逆です。ここでは利益計算で既に引かれた非現金費用を調整しています。
売掛金の残高80万円と、増加額80万円も違います。期首50・期末80なら増加は30万円です。貸借対照表の時点の値と、期間の変化量を見分けましょう。
数値が合った後に、改善策の副作用を考える
回収を早めれば現金が増える方向に働きますが、顧客条件や回収可能性も確認が必要です。在庫を減らすことも、欠品や供給遅延の影響と切り離せません。設備購入による一時的な現金減少が、直ちに悪い経営を意味するわけでもありません。
実際のキャッシュフロー計算書では税・利息等の分類や他の調整項目も確認します。この簡略例をそのまま全企業へ当てはめず、設問の取引範囲と定義の中で判断してください。
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この記事の図・数値・ケースは編集部独自の学習用です。公式問題や過去問の再現ではなく、出題頻度や合格を保証しません。当サイトは非公式の対策サービスです。
確認資料:OpenStax:間接法による営業キャッシュフロー(2026年9月18日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。
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