GMAP-BFの6科目のうち、多くの人が最後まで苦手意識を残すのが企業会計(20問)とファイナンス(20問)です。各20分で計算問題が多く、1問あたり約1分と最も時間が厳しい科目でもあります。一方で、出る公式は限られているため、正しく絞って反復すれば、努力が最も点に直結する領域でもあります。
※試験全体の形式は「GMAP-BFとは?」、公式そのものの一覧は「計算問題の頻出公式」を参照してください。この記事は「苦手な人がどう向き合うか」に絞って解説します。
なぜ会計・ファイナンスが苦手に感じるのか
苦手の正体は「数学力の不足」ではないことがほとんどです。実際の計算は四則演算レベル。つまずきは、たいてい次のどれかです。
- 公式を丸暗記しているので、問題文のどの数字を拾うか分からない。
- 用語が抽象的(WACC・現在価値・限界利益など)で、何を表すのかイメージできない。
- 時間に追われて焦り、簡単な問題まで落とす。
逆に言えば、ここを一つずつ外していけば苦手は崩れます。順に見ていきましょう。
克服の手順①:覚える公式を絞る
苦手な人がやりがちな失敗は、テキストの公式を全部覚えようとして挫折することです。まずは頻出の「核」だけに絞ります。
| 科目 | まず押さえる核 |
|---|---|
| 企業会計 | 限界利益・限界利益率・損益分岐点売上高(CVP分析)、ROE・ROAなどの基本比率 |
| ファイナンス | 現在価値(PV)・NPV・WACC・CAPM。投資判断の基準(NPV>0でGO 等) |
この「核」を確実にすれば、計算問題のかなりの部分に手が届きます。手を広げるのは、ここが安定してからで十分です。
克服の手順②:公式を「意味」で理解する
丸暗記をやめ、「この公式は何を判断するためのものか」をセットで覚えます。意味が分かると、問題文のどの数字を拾えばいいか自然に見えます。
- 損益分岐点売上高=固定費 ÷ 限界利益率。「赤字を脱するのに必要な売上」。固定費を限界利益率で割る(掛けない)のが核心。
- 現在価値(PV)=将来のお金を「今の価値」に割り引いたもの。将来CF ÷ (1+r)ⁿ。割り引く向きを間違えないことが最大の注意点。
- WACC=会社全体の資金調達コスト。「これを上回るリターンを生めない投資は価値を壊す」。負債コストにだけ税効果(1−t)が効く点に注意。
意味で理解しておくと、数字を入れ替えたひっかけ問題にも対応できます。公式の全リストとひっかけは計算問題の記事にまとめてあります。
克服の手順③:拾い問と捨て問を仕分ける
会計・ファイナンスは各20問を20分。全問を完璧に解く必要はありません。本番では次の仕分けが効きます。
- 核の公式で解ける基本問題=確実に拾う。ここを落とさないことが最優先。
- 30秒考えて道筋が見えない計算=いったん飛ばす。CBTは前に戻れないので、必ず何か回答してから進む。
- 難問1問に時間を溶かすより、基本問題を取りこぼさないほうがスコアは伸びる。
「苦手だから全部捨てる」でも「全部完璧に」でもなく、取れる問題を確実に取る。これが苦手な人の現実的な戦い方です。
苦手科目は、まず「どこで落ちているか」を見える化
本番形式の無料模試(自動採点・弱点診断つき)なら、会計・ファイナンスのどの論点で失点しているかが15分でわかります。手を動かして、苦手を得点源に変えましょう。
▶ 無料模試で弱点を診断する直前までの練習メニュー
- 序盤:核の公式を「意味とセット」で覚える。1日5分でも毎日触れて忘却を防ぐ。
- 中盤:基本問題を時間を計って解き、「見た瞬間に手が動く」状態に近づける。
- 直前:新しい論点は足さず、核の公式の最終確認と、本番形式での時間配分リハーサルに集中。
会計・ファイナンスは「センス」ではなく「準備」で決まります。絞って・意味で理解して・拾い問に集中する。この順番なら、文系で計算が苦手でも十分に戦えます。
※本サイトは独立した非公式の試験対策コンテンツであり、株式会社グロービス/GMAPの公式サービスとは関係ありません。