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ROICの定義をそろえてから分解する
ROICは投下資本に対する税引後営業利益(NOPAT)などの割合として使われます。投下資本の範囲や期末・期首平均の扱いは分析方法で異なるため、式を確認します。ここでは同じ定義の投下資本を全例で用います。
NOPAT÷投下資本=(NOPAT÷売上高)×(売上高÷投下資本)です。利益率と回転率へ分けることで、利益を残す力と資本の使い方を別に考えられます。
独自ケース:売上1,000、NOPAT80、投下資本500
単位を万円とすれば利益率8%、回転率2回、ROIC16%です。在庫を減らして投下資本450、利益と売上が変わらないなら80÷450≒17.78%。ただし在庫不足で売上や利益が落ちれば同じ結論にはなりません。
細部は図を左右に動かして確認できます。
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ROICの分子・分母を、二つの改善の問いへ分ける。ROIC 16%、利益率 8%、回転率 2回、同じ定義で計算
8%×2回=16%。枝を加算する図ではありません。
| 条件 | NOPAT | 投下資本 | ROIC |
|---|---|---|---|
| 当初 | 80 | 500 | 16% |
| 資本だけを削減 | 80 | 450 | 約17.78% |
| 欠品で利益も低下 | 65 | 450 | 約14.44% |
比率を上げることと、価値を増やすことを分ける
資本コストを上回るかを確認する見方では、ROICとWACCの差が重要です。単純化して投下資本500、ROIC16%、WACC10%なら、差に資本を掛けた経済利益は30です。投下資本を増やす投資でも、コストを上回る収益なら価値へ寄与し得ます。
16% と 10%
6ポイント
0.06×500=30
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差と金額を、同じ資本に対応させる。収益率と資本コスト:16% と 10%。差を確認:6ポイント。資本500へ対応:0.06×500=30
税・資本・期間の定義をそろえた説明用の計算です。
現場の行動へ落とすときの注意
回収期間を短くするなら売掛金、在庫日数を下げるなら品目や補充条件、利益率を上げるなら価格・原価・顧客構成を見ます。ただし投下資本だけを急に削って保守を怠れば、翌期の利益を損なうかもしれません。
ROEの分解とは分母が異なります。デュポン分解、資本コストはWACCへ。ツリーの各枝を改善施策と結び、その副作用まで説明する練習をします。
条件を変える:低いROICの投資を追加すべきでないか
既存の投下資本500・NOPAT80へ、新しく資本100・NOPAT12を生む投資を加えます。全体ROICは92÷600≒15.33%で16%より下がります。しかし新規投資の収益率12%が、その投資に対応する資本コスト10%を上回るなら、単純な経済利益は2増える計算です。
全体の比率を最大化することと、価値を生む投資を増やすことは一致しません。投資のリスク、期間、将来のキャッシュフローを確認する必要はありますが、「平均を下げるから却下」とだけ決めると、正の価値を持つ投資まで捨てる可能性があります。
逆にROICが上がっても、資産売却等で将来の利益源を失っただけかもしれません。期末残高を一時的に小さくした影響も確認します。比率、利益の金額、資本コストとの差、現金の予測を並べると、単独の数字に偏らない判断ができます。
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この記事の図・数値・ケースは編集部独自の学習用です。公式問題や過去問の再現ではなく、出題頻度や合格を保証しません。当サイトは非公式の対策サービスです。
確認資料:Damodaran:投資収益率と定義の確認(2026年10月21日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。
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