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回収期間が答える問いは「いつ戻るか」
回収期間法は、投じた資金がどれくらいの期間で戻るかを見る方法です。投資から生まれる総価値や、毎年の会計利益をそのまま測る指標ではありません。企業が回収期限を定めて絞り込む際にも、それだけで全案の優劣を決められるとは限りません。
本稿はGMAP-BFの投資評価に関連する独自計算例です。実際の投資の推奨ではなく、定義と判断基準の違いを理解するために使ってください。税金・資金調達・回収不能リスクなどは、指定しない限り計算から除きます。
独自例題:毎年違う現金収入を累計する
初期投資100万円に対し、各年の現金収入は一年目30、二年目40、三年目60万円です。追加支出はなく、この現金収入は投資に伴う純額とします。単純回収期間を求めてください。
公式問題の再現ではありません。例の数値や仮定を現実へそのまま一般化しないでください。
二年末の累計は70万円で30万円不足します。三年目の60万円が年内に均等に入ると仮定すれば、あと30÷60=0.5年、合計2.5年です。入金がすべて各年末なら二年半時点では受け取れず、回収は三年末です。時点の仮定を明記します。
一定額なら割り算できるが、平均額には注意
毎年25万円が同じ条件で継続的に入るなら、初期投資100万円の回収は4年です。しかし30・40・60の平均43.33で100を割って約2.31年とするのは、各年の入金の順序を消してしまいます。異なる年額はまず累計しましょう。
最初の例で三年目まで合計130万円になることは分かっても、いつ100万円に達するかは各年の順序に依存します。60・40・30の順なら二年末に到達します。同じ合計・同じ平均でも回収期間は変わるのです。
回収後の収入を無視すると、案の評価が逆転する
A案は初期100万円、年末収入60・40・0万円。B案は初期100万円、年末収入20・40・100万円とします。どちらも三年で終了し、残存価値も追加支出もありません。単純回収はAが二年、Bが三年です。
ところが全期間の純収支はAが0万円、Bが60万円です。回収の早さだけでAの方が常に優れているとは言えません。Bの三年目の収入の確実性や、資金が拘束されることをどう評価するかも考える必要があります。
同じ例をNPVで評価する
割引率を年10%とし、入金は各年末とします。AのNPVは−100+60÷1.1+40÷1.1²=約−12.40万円。Bは−100+20÷1.1+40÷1.1²+100÷1.1³=約26.37万円です。回収が早いAでも、この割引率ではNPVはマイナスです。
ここでの計算は両案に同じ割引率を使えるという学習用の前提です。現実にはリスクや事業期間も比較します。NPVの基礎は現在価値と投資評価、異なる指標の比較はNPVとIRRへ進めます。
割引回収期間も万能ではない
毎年の現金を現在価値へ直して累計するのが割引回収期間の考え方です。初期100万円、年末60万円が二回、割引率10%なら現在価値の合計は約104.13万円で二年末までに回収できます。一方、年末50万円が二回なら合計約86.78万円で届きません。
単純回収では後者も二年で100万円ですが、同じ価値の尺度へ直すと足りません。ただし割引回収期間も、回収後のキャッシュフローを十分評価しない限界が残ります。単純法の弱点を一つ直したから、すべて解決したわけではありません。
確認問題:利益ではなく現金を使う
初期投資120万円、毎年の会計利益20万円、減価償却費20万円、税金・運転資本増減・追加投資なしとします。毎年の現金収入が年末に入る場合、単純回収は何年末でしょう。
年間の純現金は20+20=40万円なので三年末です。利益だけで120÷20=6年とすると非現金費用を二重に差し引いた評価になります。減価償却の足し戻し以外に調整がないという条件も必ず残してください。
追加支出がある場合は、受取額ではなく純額を累計する
初期100万円、一年目受取60万円・維持支出20万円、二年目受取60万円・維持支出20万円、三年目も同じとします。各年末の純額は40万円なので、年末入金・支払なら三年末に回収します。受取60だけで計算すると維持の支出を無視します。
二年末には80万円まで回収し、残り20万円です。年内均等の純額という別の仮定なら2.5年ですが、年末のみの条件とは答えを区別します。収入・費用・現金支出のいずれが表に載っているかを見直すと、計算前の取り違えを防げます。
回収できない案は、小数を無理に作らない
初期100万円、年末の純現金20・30・40万円で三年後に終了し、残存価値もないなら累計は90万円です。三年の期間内には回収できません。最後の40万円が次の年も続くと勝手に仮定して「3.25年」と答えてはいけません。
回収期限内かどうかを問う場合も、プロジェクトの存続期間を確認します。期間末に設備売却による受取があるなら、指定された純額と時点を含めて再計算します。欠けた情報を補って答えを作るより、前提の範囲で結論を限定する方が適切です。
復習のチェックリスト
①初期支出、②各年の純現金、③入金時点、④割引の有無、⑤回収後の収入、の五点を確認します。年途中の小数が出たら均等入金を仮定できるか、年末入金なのかを問い直しましょう。
関連する減価償却と現金、年金現価も同じ時間軸で考えられます。GMAP対策トップから他科目へ移れます。
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この記事の図・数値・ケースは編集部独自の学習用です。公式問題や過去問の再現ではなく、出題頻度や合格を保証しません。当サイトは非公式の対策サービスです。
確認資料:OpenStax:回収期間と投資評価(2026年9月25日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。
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