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ARRは年換算の継続収益で、年間売上そのものではない
ARRはAnnual Recurring Revenue、継続的な収益を年換算して示す指標です。MRR(月次の継続収益)を12倍する扱いがよく使われますが、対象に含める契約や一時費用、従量部分等の定義は企業により確認が必要です。会計上の売上や現金収支とは区別します。
略語ARRは投資評価の会計的収益率を意味する場合もあります。本記事は継続収益の意味です。略語だけを見て式を選ばないようにしてください。
独自ケース:月額1万円の顧客が100社
月額が同じで割引等なしならMRRは100万円、年換算は1,200万円です。今月の時点の契約を一年へ換算した値であり、昨年の売上が1,200万円だったとも、今後解約がないとも言えません。導入支援の一時売上は別にします。
月額1万円×100社=100万円
100万円×12=1,200万円
解約・増額・利益・回収
細部は図を左右に動かして確認できます。
図の内容を文章で読む
契約の年換算と、期間の実績を区別する。現在の継続収益:月額1万円×100社=100万円。年換算のARR:100万円×12=1,200万円。別に確認すること:解約・増額・利益・回収
会計上の収益認識や将来売上を保証する計算ではありません。
新規獲得と既存顧客の変化を分ける
月初の既存顧客のMRR100に対し、増額20、減額5、解約10なら、同じ顧客群の月末は105。NRR(売上継続率)をこの条件で計算すれば105%です。新規顧客の売上は含めません。
細部は図を左右に動かして確認できます。
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既存顧客群の105と、新規顧客を分ける。月初100/比較の分母。増額20・減額5・解約10/100+20-5-10=105。NRR/105÷100=105%
単位は任意の収益単位。観測期間と対象群を固定した架空例です。
NRRが高くても獲得費用や提供原価が重ければ採算は別です。既存少数顧客への大きな増額が平均を押し上げていないかも確認します。
倍率を掛ける前に、倍率の定義と比較対象をそろえる
仮に企業価値÷ARRという倍率を4倍と置けば1,200×4=4,800万円ですが、4倍が妥当という根拠を示したわけではありません。成長率、解約、粗利、顧客集中、金利環境等で評価は変わります。企業価値を求めた後は現預金・負債等を調整して株主価値を考えます。
DCFは将来のキャッシュフローとリスクを明示する方法です。倍率があるからキャッシュフローが不要になるわけではありません。企業価値の評価と収益認識を合わせ、契約指標・会計利益・現金・価値を分けます。
条件を変える:年額を先払いすると、ARRも十二倍か
月額1万円の契約を、年額12万円の先払いへ変えたとしても、同じ提供内容と対価なら、継続収益の年換算は基本的に12万円のままです。今月の入金が増えたことと、ARRが増えたことは同じではありません。入金をそのまま年換算すると大幅に過大評価します。
反対に、初年度だけ導入費20万円を追加しても、それが一時の作業対価なら通常の継続収益と分ける必要があります。将来も繰り返すか、契約期間、取消条件、割引を含めた定義を確認します。企業の開示を比べる際には、同じARRという名前でも含める範囲が一致するとは限りません。
NRRは既存群の金額を追うため、顧客数が減っても大口の増額で100%を上回ることがあります。顧客数の継続率、金額の継続率、新規の増加を分けると、成長のどこに依存しているかを読みやすくなります。
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この記事の図・数値・ケースは編集部独自の学習用です。公式問題や過去問の再現ではなく、出題頻度や合格を保証しません。当サイトは非公式の対策サービスです。
確認資料:Stripe:ARRの定義と扱い(2026年10月21日確認)。図解と練習例は当編集部が別途作成しています。
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