平均の速さは、対象区間の総距離÷総時間
二つの速さが並んでいても、その平均を足して2で割るとは限りません。求めたい区間の走行距離を合計し、その区間に含める時間を合計して割ります。停止や待ち時間を含むかも設問の条件です。
距離km、時間hなら速さはkm/h。15分は0.25時間であり、0.15時間ではありません。区間ごとに距離÷速さで所要時間を出し、最後まで同じ単位を使うと、分母の取り違えを確認できます。
平均の速さと変位を使う平均速度の違い、時間/距離の重みはOpenStax「Speed and Velocity」で確認しました。以下は実在の交通計画ではない架空例で、法定速度や現実の運転を助言するものではありません。
独自例題:往復に15分の停止を含める
拠点と訪問先の片道の走行距離は90kmで、往復とも同じ道を使う。車は往路を一定60km/h、復路を一定40km/hで走るものとする。訪問先で15分停止し、その他の停止や待ち時間はない。拠点を出発して同じ拠点へ戻るまで、停止を含めた平均の速さは何km/hか。
| 区間 | 走行距離 | 速さまたは停止時間 |
|---|---|---|
| 往路 | 90km | 60km/h |
| 訪問先の停止 | 0km | 15分 |
| 復路 | 90km | 40km/h |
表を1行ずつ読む
- 区間
- 往路
- 走行距離
- 90km
- 速さまたは停止時間
- 60km/h
- 区間
- 訪問先の停止
- 走行距離
- 0km
- 速さまたは停止時間
- 15分
- 区間
- 復路
- 走行距離
- 90km
- 速さまたは停止時間
- 40km/h
- A:0km/h
- B:45km/h
- C:48km/h
- D:50km/h
解説:停止を含む4時間で180kmを進んだ
正解はBです。往路90÷60=1.5時間、復路90÷40=2.25時間、停止15÷60=0.25時間。合計1.5+2.25+0.25=4時間で、総距離180kmを進んでいるので180÷4=45km/hです。
横軸は出発からの経過時間(h)、縦軸は累積走行距離(km)。位置ではないため、復路も右上がり。両軸はゼロ基準、本文の一定の速さを仮定した図です。
時間:1.5+0.25+2.25=4h
180km÷4h=45km/h
横線は停止。0.25時間を落とすと走行中だけの48km/hになるため、問題が求める区間の範囲を変えないでください。
| 選択肢 | 何を計算しているか |
|---|---|
| A:0 | 出発点に戻った位置の変化を距離と混同。走行距離は180km |
| B:45 | 停止を含む総時間4hで総距離180kmを割っている |
| C:48 | 走行中の3.75hだけで割り、指定された停止を落としている |
| D:50 | 60と40を単純平均。両区間の所要時間は同じではない |
グラフの縦軸は出発点からの位置ではなく、これまで走った距離の累計です。復路でも累計は増えるため、終点で0に戻りません。水平部分だけは時間が経っても距離が増えず、停止を表します。
同じ時間と同じ距離では、平均の仕方が違う
| 条件 | 距離と時間 | 平均の速さ |
|---|---|---|
| 60km/hと40km/hで各1時間、停止なし | 総距離100km/総時間2h | 50km/h |
| 90kmずつ60km/hと40km/h、停止なし | 総距離180km/総時間3.75h | 48km/h |
| 同じ往復に15分停止を追加 | 総距離180km/総時間4h | 45km/h |
表を1行ずつ読む
- 条件
- 60km/hと40km/hで各1時間、停止なし
- 距離と時間
- 総距離100km/総時間2h
- 平均の速さ
- 50km/h
- 条件
- 90kmずつ60km/hと40km/h、停止なし
- 距離と時間
- 総距離180km/総時間3.75h
- 平均の速さ
- 48km/h
- 条件
- 同じ往復に15分停止を追加
- 距離と時間
- 総距離180km/総時間4h
- 平均の速さ
- 45km/h
時間が同じなら各速さの単純平均で一致します。距離が同じなら遅い区間に長い時間を使うので、時間で重みづけすると遅い速さの影響が大きくなります。停止は速さ0の時間として総時間へ加えます。
正の速さa・bで等距離を走り停止がなければ、平均は2ab/(a+b)です。ただしこの式を覚えても、停止付きや距離が異なる条件へそのまま使うことはできません。迷ったら総距離と総時間へ戻します。
単純平均と重み付き平均の違いはデータ理解の平均・割合、平均と中央値の違いは代表値の選び方でも確認できます。
条件変更:停止を残して、全体平均50km/hにするには
片道90km、往路60km/h、停止15分は固定し、復路の一定の速さだけを変えると仮定します。全体平均50km/hなら使える総時間は180÷50=3.6時間。往路と停止の1.75時間を引くと、復路に使える時間は1.85時間です。
したがって復路の速さは90÷1.85=1800/37≒48.65km/h。元の40km/hへ平均差の5を足して45km/hにするだけでは、総時間1.5+0.25+2=3.75時間、全体平均48km/hにしかなりません。
これは指定した数理モデルの解で、実際の運転速度を指示するものではありません。もし目標から計算した復路の持ち時間が0以下なら、有限の正の速さではその目標を達成できません。条件の実現可能性も式で点検します。
図表の注記を確認してから、必要な値だけを使う
- 縦軸は累積距離、位置、速さのどれか
- 横軸は時刻か経過時間か、分か時間か
- 停止・待ち時間は対象区間に含まれるか
- 各区間の条件は一定なのか、平均なのか
- 求めるものは全体の速さか、一つの区間の速さか
比率の分母をそろえる練習は指数と1人当たりの例題にもつながります。条件を整理する手順は数学的判断推理へ。グラフの見た目だけで答えを決めず、本文と対応する式を一行残してください。
公式の測定範囲と、この記事の位置づけ
公式の受験科目案内では、CTは情報の理解や、条件を合わせて言えること・言えないことを整理する力等を扱います(2026年9月9日確認)。この記事はその練習のために当サイトが選んだテーマで、公式の詳細な出題頻度表や出題予告ではありません。
問題・数値・図は公式問題・過去問の転載や再現ではなく、当サイト独自の学習用です。グロービスの公式サービスではなく、本番との難易度一致、同じ問題の出題、公式スコアへの換算や合格を保証しません。
よくある質問
往復の平均は、行きと帰りの速さを足して2で割れますか?
同じ時間をそれぞれの速さで進む場合は一致しますが、同じ距離を進む場合には一般に一致しません。停止を含める条件も確認し、対象区間の総距離を総時間で割ってください。
出発点に戻ると平均の速さは0ですか?
移動して戻った場合、走行距離は0ではありません。位置の変化である変位と総走行距離を分けます。本例は往復180kmを4時間で進むため45km/hです。
グラフの水平部分は何を表しますか?
本記事の累積距離と経過時間のグラフでは、時間が経っても距離が増えない停止を表します。速さを縦軸にしたグラフ等では意味が変わるので、軸と単位を先に確認してください。
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