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約束された受取額と、今日の価格は別の数字
固定利付債では、条件に従ったクーポンと満期の元本返済が約束されています。その将来の受取額を、同じ条件に対して市場が求める利回りで現在へ割り引くと、理論上の価格を計算できます。額面が1,000円だから、いつでも1,000円で売買できるという意味ではありません。
ここでは信用リスクの変化、期限前償還、税金、手数料、経過利息を除いた独自の単純ケースを使います。実際の債券の購入を勧めるページではありません。資金調達手段の分類は資金調達の基礎へ、本記事は受取額と現在価値の関係へ役割を絞ります。
独自ケース:額面1,000円、年末に40円、残存2年
現在はクーポン支払い直後とし、1年後に40円、2年後に40円と元本1,000円を受け取ります。年一回の支払いなので、年利回りをそのまま二つの年末へ使えます。求める価格はP=40÷(1+r)+1,040÷(1+r)²です。最後の年の40円を元本と別の年に置かないようにします。
- 今日(クーポン支払い直後) → 価格PP=40÷(1+r)+1,040÷(1+r)²
- 1年後 → クーポン40円一年分の割引率で今日へ戻す
- 2年後 → クーポン40円+元本1,000円合計1,040円を二年分の割引率で戻す
額面1,000円・年クーポン4%・残存2年の独自例。経過利息・税金・信用状況の変化等は除外。
市場が求める年利回りr=4%なら、P=1,000円になります。クーポン率と必要な利回りが同じだからです。r=5%なら約981.41円、r=3%なら約1,019.13円。約束された受取額が同じでも、割引率の違いで現在の価格が変わります。
金利上昇で価格が下がる理由を、分母から説明する
正の受取額を固定し、割引率を大きくすると各現在価値の分母が大きくなり、合計価格が下がります。新しい債券がより高い利回りを提供する環境では、低いクーポンの既存債券も、価格が低ければ購入者の受取額に対する利回りが上がります。表面利率を後から高く書き換えるわけではありません。
逆に利回りが下がると、固定された将来受取額の価値が上がります。ただし、実際の市場価格は信用状況や流動性、契約条件などでも動きます。「市場金利だけが常に唯一の原因」と一般化しないでください。このケースでは他の条件を固定して、現在価値の性質を説明しています。
表面利率・直接利回り・最終利回りを分ける
表面利率は年間クーポン40円÷額面1,000円=4%です。価格が約981.41円なら、直接利回りは40÷981.41で約4.08%です。一方、この受取時点と元本返済をすべて含む最終利回りは5%になります。直接利回りは購入価格と満期返済額の差や時点をすべて取り込む指標ではありません。
| 指標 | この例で見る関係 | 数値 |
|---|---|---|
| 表面利率 | クーポン/額面 | 4% |
| 直接利回り | クーポン/現在価格 | 約4.08% |
| 最終利回り | 全受取額と価格を一致させる割引率 | 5% |
名前に利回りが付いていても、分母と含む受取額が異なります。株式の配当利回りや、投資プロジェクトのIRRとの共通点を学ぶときも、約束された元本返済があるか、受取額が確定しているかを同じものとして扱わないようにします。
支払回数と利率の期間をそろえる
半年ごとの支払いなら、年率表示の意味を確認し、各半期の割引率と支払回数へ合わせます。年率をそのまま一回の半期に使い、期間だけ二倍にすると、誤った価格になります。また、最初の支払いまで半年未満なら、時点もこの例とは異なります。
年末払い・同じ一年区間という前提を紙に残してから計算すると、指数の回数や満期の元本を落としにくくなります。年金現価係数は繰り返し受取額、現在価値・NPVは時間と価値の基本を扱います。最初は二年の手計算で式の意味を確認してください。
復習では三つの価格で方向を検算する
4%で1,000円、5%で1,000円未満、3%で1,000円超という三点を確認します。金利が上がったのに価格が上がる計算なら、分母・期間・符号の扱いを見直します。クーポンと元本を横軸の時点へ置き、各受取額を今日へ戻す矢印を描くと、公式の丸暗記より応用しやすくなります。
価格を求める練習と、実際に購入する判断は別です。債務不履行や金利変動などのリスクを無視して安全を保証することもできません。GMAP-BFの公式出題範囲や頻度を保証する記事ではなく、ファイナンスの理解を補う独自の学習記事として利用してください。
受取額が同じでも、満期までの長さが価格へ効く
額面1,000円・年クーポン40円で残存一年なら、利回り5%の価格は1,040÷1.05=約990.48円です。残存二年の約981.41円と比べ、額面からの値下がりが小さくなります。市場利回りより低い4%のクーポンを受け取る期間が短く、元本を受け取る時点も近いからです。異なる満期の債券を比べるときは、クーポン率だけでは不十分です。
この比較は信用状況などの条件をそろえた、単純な固定利付債の例です。期限前償還の条項がある場合や受取額自体が変わる場合には、同じ説明をそのまま当てはめられません。モデルが固定している条件も、計算の一部として確認します。
利回りを逆算するときは、価格式へ戻して確かめる
価格981.41円と年クーポン40円から40÷981.41を計算しても、満期利回り5%は出ません。その比は一年のクーポンと今日の価格だけを比較し、満期に1,000円へ戻る差を含めていないからです。満期利回りは、年末受取額をすべて割り引いた合計が今日の価格になる率として求めます。
表示価格が小数第2位へ丸められている場合、5%を代入した計算結果とは数厘程度ずれることがあります。丸め誤差と式の誤りを分けましょう。年間支払い回数が二回なら、半期ごとの期間と利率へ単位をそろえる必要があります。年単位のこの式へ半期利率だけを入れることはできません。
確認課題として、残存一年で市場利回り4%を価格式へ代入してみてください。1,040÷1.04=1,000円で額面に一致します。同じ受取額を5%で割ると約990.48円です。元本とクーポンを別々に割り引いて合計しても同じ結果になるため、割引する期間や受取額を落とした計算を検出できます。
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この記事の図・数値・ケースは編集部独自の学習用です。公式問題や過去問の再現ではなく、出題頻度や合格を保証しません。当サイトは非公式の対策サービスです。
考え方の確認資料:OpenStax:債券評価(2026年10月11日確認)。数表・図・事例は当編集部が独自に作成しました。参考資料の例題・図の転載ではありません。
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