最終更新:2026/08/27
一言でいうと:全員に売ろうとしないための道具
市場のすべての人に同じものを売ろうとすると、誰にとっても中途半端になります。STPは誰に売るかを決めて、そこに集中するための3段階です。
- S:Segmentation(市場を似た者同士のグループに分ける)
- T:Targeting(どのグループを狙うか決める)
- P:Positioning(そのグループの頭の中でどう位置づけるか決める)
この順序が問われます。分けてから、選んで、位置づける。順番が入れ替わった選択肢は誤りです。
S:セグメンテーション(市場を切る)
市場を、似たニーズを持つグループに分けます。切り口は主に4種類です。
| 切り口 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 地理的 | 地域、都市規模、気候 | 都市部/地方、寒冷地/温暖地 |
| 人口動態的 | 年齢、性別、所得、職業、家族構成 | 20代、子育て世帯、高所得層 |
| 心理的 | 価値観、ライフスタイル、性格 | 環境意識が高い層、革新志向 |
| 行動的 | 購買頻度、利用場面、ロイヤルティ | ヘビーユーザー、初回購入者 |
切り口は「分けやすいか」ではなく「打ち手が変わるか」で選びます。分けても同じ施策になるなら、分ける意味がありません。
T:ターゲティング(狙いを決める)
分けたグループのうち、どこを狙うかを決めます。判断の基準は主に次の点です。
- 市場規模:十分な売上が見込めるか
- 成長性:これから伸びるか
- 競合状況:すでに強者がいないか
- 自社との適合:自社の強みが活きるか
- 到達可能性:その層に届く手段があるか
ニッチ戦略の場合
小さな市場を狙う場合、大手が参入しにくい規模であることが重要な条件になります。魅力的すぎる市場は、規模の大きい企業に取られます。
P:ポジショニング(頭の中の位置を決める)
狙った層の頭の中で、競合とどう違って見えるかを設計します。
使われるのがポジショニングマップ(知覚マップ)です。2つの軸で平面を作り、自社と競合をプロットして、空いている位置を探します。
軸の選び方
軸には顧客が実際に気にしている要素を選びます。価格と品質、機能性とデザイン、専門性と手軽さなど。作り手が気にしている要素を軸にしても、顧客の頭の中とはずれます。
ポジショニングは事実ではなく認識の話です。実際に優れているかではなく、そう見えているかを扱います。
GMAP-BFでの出題ポイント
- 3段階の順序(分ける→選ぶ→位置づける)
- 各段階が何をするか(特にPositioningが「顧客の認識」を扱う点)
- セグメンテーションの切り口の分類(年齢は人口動態的、価値観は心理的)
- ポジショニングマップの軸の選び方(顧客が気にする要素を使う)
例題で確認する
問 ポジショニングにおいて、競合製品との違いを顧客の頭の中に描き出すために用いられる、2軸の図を何と呼ぶか。
- (A) パーセプチュアル・マップ(知覚マップ)
- (B) バリューチェーン図
- (C) PPMマトリクス
- (D) SWOTマトリクス
解答:(A)
パーセプチュアル(perceptual)は「知覚の」という意味です。顧客の認識上の位置を表すのがこの図です。(B)(C)(D) はいずれも別の目的の枠組みです。
よくある質問
STPと4Pの関係は何ですか?
STPで「誰に、どう見せるか」を決めてから、4Pで「具体的に何をどう提供するか」を組み立てます。STPが先、4Pが後という順序が問われます。
セグメンテーションの切り口はいくつありますか?
地理的・人口動態的・心理的・行動的の4つが基本です。ただし試験では数より、どの切り口にどの要素が入るかの分類が問われます。
この単元、いま何問解けますか
登録なしで、その場で解けます。読んで分かったつもりでも、4択になると迷うのがこの単元です。
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第1問 STPの正しい順序はどれか。
Segmentation(分ける)→ Targeting(選ぶ)→ Positioning(位置づける)の順です。順序を入れ替えた選択肢が出ます。
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第2問 セグメンテーションの切り口のうち、「価値観やライフスタイル」が分類されるものはどれか。
価値観・ライフスタイル・性格は心理的変数です。年齢や所得は人口動態的、購買頻度や利用場面は行動的にあたります。
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第3問 ポジショニングが扱うものとして最も適切なものはどれか。
ポジショニングは事実ではなく認識の話です。実際に優れているかではなく、そう見えているかを設計します。
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