目次:読みたい項目を選ぶ
全体像・読み進め方を確認する
最初に押さえる結論
PER・PBR・配当利回りは、同じ株価を異なる分母で読む。
株式指標は株価、利益、純資産、配当の関係を表す尺度です。PERは株価÷EPS、PBRは株価÷BPS、配当利回りは年間1株配当÷株価で求め、倍率と率を区別します。
EPSは1株当たり利益、BPSは1株当たり純資産です。計算では普通株主に対応する利益・純資産、自己株式を除く株式数などの定義を確認します。本記事の数値は比較条件をそろえたものとして与えます。
PERには実績利益を使うものと予想利益を使うものがあり、比較時に混ぜないようにします。赤字や利益ゼロでは通常の正のPERによる高低比較は適しません。低PERやPBR1倍未満だけで値上がりや清算時の回収額は保証されません。
数値の前提は会計基準と範囲、還元の読み方は配当性向、市場価格との関係は効率的市場仮説で確認します。本記事は学習用で、個別銘柄の推奨ではありません。
市場の倍率を買収評価へ使う前に、買い手の価値と支払価格を分けます。保有株のリスクを考える場合は、権利の種類とプレミアムを含む損益も区別して学べます。
以下は当サイトの教材を使った学習用の例です。公式問題・過去問の転載や再現ではなく、本番の出題頻度や合格を保証するものではありません。概念の定義と、個別の設問で成り立つ判断を分けて読んでください。
株式指標を例題の条件に当てはめる
最初は解説付きの例題で、どの条件が判断に必要かを確認します。複数の判断が含まれる場合は、一方の結論をもう一方へ流用せず、それぞれの与件で検討してください。
例題:条件と選択肢を省略せず読む
株価1,800円、比較条件をそろえた実績EPS120円、BPS900円、年間1株配当36円の会社がある。この数値によるPER・PBR・配当利回りの組合せとして正しいものはどれか。税金や手数料は考えない。
- (A) PER15倍・PBR2倍・配当利回り30%
- (B) PER50倍・PBR2倍・配当利回り2%
- (C) PER15倍・PBR0.5倍・配当利回り2%
- (D) PER15倍・PBR2倍・配当利回り2%
例題の解説:結論を支える条件は何か
正解:(D) PER15倍・PBR2倍・配当利回り2%
(D) です。PER=1,800÷120=15倍、PBR=1,800÷900=2倍、配当利回り=36÷1,800=2%です。(A) の30%は36÷120の配当性向で、利回りではありません。(B) の50倍は株価を配当で割っています。(C) の0.5倍はPBRの分子と分母が逆です。三つの指標がそれぞれ何との関係を表すかを確認し、倍率と百分率を混同しないでください。
分母の選択を示す図。指標の大小だけで割安・割高を断定するものではありません。
数値・条件を文章で確認する
独自例。利益・純資産・配当はいずれも1株当たり。
36 ÷ 120=30%は配当性向。利回りとは分母が違う。
解説の結論は、上の設問で与えられた条件についてのものです。条件や目的が変わる別のケースでも同じ選択肢になる、という一般則として覚えないでください。
条件を変えて考える・実務と混同しない
例題1の配当36円を固定して株価が1,200円へ下がると、配当利回りは3%になります。配当が増えなくても利回りは上がるため、高利回りを業績改善と同じ意味にしません。
数値の更新時点にも注意します。予想EPSと前年実績EPS、決算時BPS、現在株価の基準を明記して比較します。
自力で確かめ、別の問題へつなげる
- 「株式指標は何を判断する概念か」を、資料を閉じて一文で言う
- 例題の正答と誤答について、根拠となる条件を一つずつ挙げる
- 下の3問を解き、迷った条件や解答に要した時間を残す
確認用の3問には上で解説した例題も含まれます。読後の正解は理解確認であり、初見で解けることやテーマの習得完了を示す診断ではありません。解説を読んだ直後だけでなく、間隔を空けて別の問題にも取り組み、同じ誤りが再発していないか確認します。
確認した資料と学習例の位置づけ
算式はJPXのPER、PBR、配当性向を確認(2026年9月9日)。数字・誤答・図は独自の学習例です。
EPSの変化を読む際は、利益と発行株式数を同時に確認します。増資・希薄化とEPSの独自計算で、利益20%増でも一株利益が下がるケースを学べます。
よくある質問
PERが低い株は必ず割安ですか?
利益の一時的な増加、成長見通しやリスクなどでも倍率は異なります。定義と条件をそろえ、倍率だけで買い判断へ飛躍しないようにします。
この3問で習得完了を判断できますか?
本文で解説する問題も含む復習用の3問です。初見の診断や公式スコアではなく、条件を変えた問題でも根拠を説明できるか確認します。
この単元、いま何問解けますか
登録なしで、その場で解けます。読んで分かったつもりでも、4択になると迷うのがこの単元です。
-
第1問/全3問 株価1,800円、比較条件をそろえた実績EPS120円、BPS900円、年間1株配当36円の会社がある。この数値によるPER・PBR・配当利回りの組合せとして正しいものはどれか。税金や手数料は考えない。
(D) です。PER=1,800÷120=15倍、PBR=1,800÷900=2倍、配当利回り=36÷1,800=2%です。(A) の30%は36÷120の配当性向で、利回りではありません。(B) の50倍は株価を配当で割っています。(C) の0.5倍はPBRの分子と分母が逆です。三つの指標がそれぞれ何との関係を表すかを確認し、倍率と百分率を混同しないでください。
-
第2問/全3問 ある会社は実績EPS100円、翌年度予想EPS150円、現在株価1,500円である。担当者は「予想PER10倍なので実績PERも10倍であり、値上がりが確定した」と説明した。この説明への指摘として適切なのはどれか。
(A) です。実績では1,500÷100=15倍、予想では1,500÷150=10倍です。(B) は異なる期間の利益を足して分母にし、(C) は予想の不確実性を取り除いています。(D) は二つの分母を逆にしています。予想が実現するか、成長やリスクが株価にどこまで反映されているか等は別の検討で、倍率の算出だけで将来価格は決まりません。
-
第3問/全3問 会社のPBRは0.8倍だった。担当者は「今すぐ清算すれば株主は帳簿純資産を全額現金で受け取り、株価との差が確実な利益になる」と考えた。資産の売却価格や清算費用は不明とする。適切な指摘はどれか。
(B) です。帳簿価額と売却できる価格、清算にかかる費用や負債の処理は別に確認が必要です。(A) は資産の内訳を現金だけと仮定し、(C) は株価と純資産の倍率を債務超過の判定に変えています。(D) はPBRと配当性向を混同しています。PBRの低さは確認の入口にはなっても、個別の清算価値や裁定利益を保証する根拠ではありません。
無料の6問で、問題と解説を試しましょう
6科目から1問ずつ。会員登録なしで独自問題と解説を体験できます。科目全体の実力や本番スコアを判定するものではありません。続けて学びたい方は、無料登録後に残り16問へ進めます。
▶ 登録不要・無料の6問を始める※本サイトは独立した非公式の試験対策コンテンツであり、株式会社グロービス/GMAPの公式サービスとは関係ありません。試験の形式や出題範囲は実施回・実施企業により異なる場合があります。
